またまた下血! / 大腸カメラ 体験記

めでたく退院

入院大腸カメラを入れていた時間は正味30分位だったでしょうか。その後看護助手さんに検査室から車椅子で病室まで連れて行かれました。

車椅子だなんて大げさだと思いましたが、まだ注射でふらふらするのと止血のために安静にしなくてはならないので納得です。

6人部屋の入り口近くのベッドでしばらく安静にしたあと、肛門がヒリヒリと痛いことを思い出しながら明日からの仕事をどうしようか考えました。とにかく入院したことを家族と仕事関係者に連絡しなくてはなりません。携帯電話は使えないので病院の公衆電話から全てに連絡をしました。

さて、その後主治医の先生が回診に来られました。初診の副院長とは別な若い先生です。その先生の説明によると、大きな大腸ポリープ切除だったので後遺症として出血の可能性があること、様子を見るために4日間の入院が必要なこと、今日は安静のために食事抜きにするということでした。

それを聞いた時、何が辛かったかと言えば、やはり一番はお尻の痛さ、次に空腹です。それで先生にお願いして肛門用の軟膏を処方してもらいました。

それにしても、ただでさえ前日から「おかゆやビスケット」しか口にしていないところに加え、さらに下剤で全部出し切っているのです。つまり、口からお尻までの内臓はすっかり空っぽ状態ですね。落ち着いてみるともの凄い空腹感が襲ってきました。

やがて午後6時の夕食の時間になりました。その時摂っていいのは水分だけ。漂って来る美味しそうな匂いに思わずお腹が「キュルル」と音を立てました。同室の患者さんたちの食事を摂る音が恨めしく耳に響いてきます。ようやく食事の許可が下りたのは翌日の昼食からでした。しかし、おかゆ・・・_| ̄|○

看護師さんは、「便が出たら教えてくださいね」と言います。しかしお腹が空っぽのところにこんな少量なおかゆでは一体いつになったら便が出るのか想像もつきません。とうとう予定の4日が過ぎても便は出ませんでした。

一体あれほど続いていた下痢はどこへ行ってしまったのでしょう?結局4日目に便が出ないまま退院の許可をもらい、めでたく退院となったのです。

まさかの出血

さて、とんだ目に遭った初めての大腸カメラ体験でしたが、とりあえずポリープを切除出来たことは不幸中の幸いでした。退院してからも出血が怖かったので、用心のためにしばらくのあいだ食事は麺類やおかゆなどの軟らかい食べ物を摂ることにしました。しかし、ビールは欠かせません。自分に対するご褒美として1日1缶だけ許すことにしました。

退院した次の日、やっと便が出ました。一応便の状態を確認しなくてはなりません。正直言うとこの時は少し怖かったです。見る前に思わず赤い便を想像してしまいました。

しかし、その便は下痢ではなく軟らかいながらも固形です。恐る恐るじっくりチェックしてみると表面上どこにも血が付いている様子はありません。その瞬間、ホッと胸を撫で下ろしました。

ショック

ところが不幸は忘れた頃にやって来るものです。その2日後、昼食にラーメンを食べて夕方トイレへ。そこで目にしたものは紛れもなく血便でした。便の表面には、はっきりとした赤い血が付着していたのです。時間は午後4時30分。慌てて病院へ電話を入れ、事情を説明しました。5時までに来られるなら検査の準備をしておくとのことです。

仕事を放り出し、大急ぎでクルマを運転して病院へ向かいました。すぐに処置室へ通され、新たに主治医となった例の若い先生から説明を受けました。これから肛門から直接下剤を入れ腸内を洗浄したのち、大腸カメラの検査を行なうということです。突然の宣告にガックリ来ましたが、出血をなんとかして欲しかったのでそれどころではありません。

看護師さんにお尻から馬の注射器なみの大きさの下剤を注入され、極限まで我慢したあとにトイレへ。すると便器の中は食紅(ショクベニ)を溶かしたような赤い水と便が混じったような状態でした。明らかに出血している様子です。

そして、すぐに検査室へ。ところが今度の大腸カメラは痛いのなんの。明らかに前回の先生とは違います。大腸カメラというものは、使う人によってこんなにも違うものなのでしょうか?

痛みを必死にこらえているうちに何とかカメラは終わりました。その結果、主治医の先生の口から出た言葉は・・・「別なポリープが見つかりました。しかも大きいものが。出血したと思われる箇所は既に治まっており、今はもう大丈夫です。おそらく数日前に出血したのでしょう。

新しいポリープは、今日は腸内が汚れているために切除出来ません。これで短期間にカメラを2度入れたことになるのでしばらくは腸を休めなくてはなりませんから、ポリープを切除するのは3ヶ月後にしましょう。」とのことでした。

それを聞いてとりあえず出血が治まっている点は安心したのですが、この結末には何だか納得がいきません。要するに前回の大腸カメラの時にポリープの見逃しがあったということじゃないですか。これには普段温厚な私ですが、さすがに頭に来てしまいました。

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